Triangle

『 龍也×克己 』



「克己・・・」
抱き締めてキスをすれば、克己は簡単に身を預けて来る。
そんなところがまた、克己が年上だとは信じ難いところだ。
「・・・・・・んっ・・・龍也ぁ・・・」

その夜龍也は、翌日克己の仕事が休みだとわかっているからこそ存分に楽しめる、と考えた。

「あっ・・・龍也・・・?なに・・・?」
身体の一番奥に、今こそ龍也の熱を感じようと指を抜かれてから長く短い刹那の後、
何故か克己はいつもと違う感覚を感じた。
「こういうのもいいかと思ってな」
龍也はニヤリと笑い、正毅や天と飲んだ後すぐに用意させた
所謂“大人のオモチャ”を、克己の後孔へと埋め込んだ。
「えっ?・・・あ・・・っ・・・!」
「克己、どうだ?」
だが、無機質なそれは、龍也の思惑とは裏腹に克己には何の快感も齎さない。
「いやぁ!・・・龍也っ、龍也じゃないと・・・っ!!」
克己から無意識に漏れた台詞は、龍也にとって喜ばしいものだった。
すると龍也の頭に、ある考えが浮かぶ。
「お願い、これは嫌・・・っ」
克己に縋られるのも好きな龍也は、今夜はいい夜だとつくづく思った。
「わかったから、克己」
龍也は克己の内部からそれ抜くと、龍也自身を欲しがる克己と望み通りひとつになる。

――“生身の雄がどれだけイイかってわからせるには道具使うのが一番だろ?”
正毅の声が再生される。
正毅さん、その通りだな。
そして龍也はもうひとつのことを実行する為に、克己が呆然としている間に体勢を入れ替えた。
「・・・龍也・・・?」
「克己、自分で動いてみろ」
克己は龍也のモノを受け入れ、龍也の上になって、龍也に跨っている。
「えっ・・・?」
「オモチャじゃなくて俺が欲しかったんだろ?」
「龍也・・・でも・・・」
克己の言いたいことはわかっている。
恥ずかしいという気持ちが快楽を得ようとする気持ちと相反し合うのだ。
これを実行する為には、こっちに忍耐力が要るのだと正毅が言っていた。
相手が我慢出来ずに、羞恥心を快楽を求める貪欲さが凌駕して行くまで。

克己の身体が震える。
・ ・・あと少し、か。
「ど・・・う、すればいい・・・?」
そう考えたと同時に、我慢出来なくなった克己が問う。
龍也の目論見が成功した瞬間だった。

「あっ・・・あぁ・・・っ・・・」
じわじわと自分が動くことによって生まれる快感が克己を支配する。
「龍也っ・・・龍也ぁ・・・っ・・・!」
龍也はそれを、絶景だ!と堪能していた。

その日、龍也は克己を朝まで離さなかった。


翌朝。
身体を酷使し過ぎた克己は自力でベッドを抜け出せそうにないことを龍也に詰った。
「もう!せっかくの休みなのに龍也の所為で動けないじゃない!」
だが、龍也は克己が拗ねてもどこ吹く風だ。
「俺の所為じゃない。お前がカワイイコト言うからだぜ」
「・・・!・・・龍也!!」
「身体に響くぞ。今日は俺が何でもしてやるから、な?」

龍也は全く反省の色もなく、それどころか上機嫌だった。

このことを後日無理やり報告させられた龍也は
正毅に“お前、鬼畜だな”と言われたことなど気にも留めないほどに。

End


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