『 犬とネコ 』

剛志&逸弥

朝起きたら――なんて作り話の中じゃ珍しくもないだろうけど、
実際、こんなことが起きたら…俺にどう対処しろというのだろう?

僕と、会長が動物になっていたなんて…今日のスケジュールはどうするんです?

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「あのな、逸弥。考えたって仕方がないだろ?」
そもそも、イヌとネコで会話ができるというのも摩訶不思議。
だが、それ以上に、
「とにかく、電話して今日の会議日程を変更しましょう。
それからゆっくり考える、いいですね?」
「ま、それでもいいけど…どうやって電話するんだ?」
と突っ込まれて――そうだった。
会長が精悍な犬――グレー・ハウンドになっているもの問題だが、
自分も実はシャム猫になっているというのが現実だ。
「…この手(前脚)じゃ、流石に電話は無理ですね」
「っていうか、そもそも人間語じゃないだろ?」
どういう構造になっているのかは判らないが、
端から見れば犬と猫がワンワン、ニャーニャーとやっているようにしか見えないはず。
本人たちはちゃんと会話になっているからまだいいものではあるが。

「とにかく、今日は出社は無理だ。外にも出られないだろ?」
という会長の言葉は正しいのだが――何故か納得する気にはなれない。
「ですが、今日は大事な取引が…」
「って言ったって、犬と猫じゃ無理だって」
「そんないい加減なことはできません!」
「って言われてもなぁ〜」

イライラと歩き回る姿も、流石はタイの宮殿で飼われていたというだけの品種だ。
スレンダーな肢体に大きな耳なんて…うっ、あの耳を噛んでみたいぜ。
…なんて思っていたら、流石は本能で生きる動物だ。
首根っこをカプっと甘噛して、俺は逸弥をベッドに引きずり込んでいた。

「ちょ、ちょっと! 何する気です!」
「何って…そりゃあ、本能の赴くままに〜」
「冗談じゃありませんっ! 体格の差を考えてください!」
「う〜ん。でも今後のこととか考えて、今から慣らしておく方がいいぞ♪」
「やっ、やだっ…あ…ん…」
ふふん、甘いぜ。耳の付け根とか顎の下とかお腹とか。
猫の弱いところは既にお見通しだぜ♪

「…さて、問題はどうやって入れるかだけど…」
既に散々イかせた逸弥はそのスレンダーな肢体をぐったりと横たえて。
眼の毒だわ〜と思いつつ、俺は悩んでしまった。
この体格差は…幾らなんでも鬼畜だろう?
逸弥の大事なところを傷つけるわけには行かないし。

「無理ですよ。この体格差では諦めてください」
「いや、そんなことはないぞ!」
ふと思い立った俺は逸弥の身体を起こすと、
すっぽりと抱きしめるように後ろから抱いて、そっと引き寄せた。
「お前が俺の上にのれば大丈夫だな♪」
「なっ…そんなこと誰がしますか!」
「…会長命令だぜ?」
「セクハラで訴えますよ!」
「ほぅ〜どうやって?」

「もしかしたら、犯ってる間に元に戻るかもしれないぜ」
「そんなわけ、ありますか! って、や…ああっん…」
猫になっても全身性感帯の逸弥だ。
すぐに身体は蕩けて…可愛いもんだな♪

「いいですね、人間に戻ったら、遅れた仕事の分だけ働いてもらいますからね!」
「…じゃ、戻らない方がいいな」

Fin…?


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KatzenGaruten 様
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