『 犬とネコ 』

嘉佳&輝良

朝起きたら・・・―――なんて作り話の中じゃ珍しくもないだろうけど
実際、こんなことが起きたらそりゃ驚くよな?

俺と、嘉佳が動物になってた・・・・・・なんて。

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「うわっ!」
「・・・・・・!!」

思わず俺は叫び、嘉佳は驚きが声にならなかったようだ。

「輝良・・・?ネコになっても美人さんですねぇ」
この犬は、嘉佳だ。間違いなく。
ロシアン・ブルーの青灰色の毛並みに、しなやかな身体、気品のある顔立ち。
嘉佳の目には、輝良がそう映っていた。
「お前こそ、なんで犬なんだよ。そのまんまじゃないか」
嘉佳は、レトリバーの金髪の毛並みに大きな身体。
「そのまんま、って?」
「俺にシッポ振る犬」
違うとは言わせないぞ。
「そんなぁ・・・。ね、私、かっこいいですか?」
「知らない。・・・ふぁ〜っ、ネコってなんだか眠いな」
ネコがよく、寝るって今ならよく理解出来るな。

「ねぇ、輝良?」
「なんだよ」
眠るのを邪魔するな、と言いたい。
「ちょっと聞いてもいいですか?」
「だから、なんだよ」
「怒らないでくださいね?」
「早く言えって」

「あなたを抱くにはどうしたらいいんでしょうね?」

「バカっ!!」

「・・・酷い;だから怒らないでください、って言ったのに・・・」
気になるじゃないですか。ねぇ、もしこのままだったら
どうやって愛を確かめ合うのか。
・・・などとひとりで嘉佳は呟いている。
「お前はもう少し常識ってもんを考えろ!」
ふつふつと怒りが湧く。そうじゃなくてもネコなんてものになってしまって
俺は不機嫌だからな。
「輝良・・・犬やネコに常識って言っても説得力ないんじゃ・・・」
こういうところが、嘉佳のバカなところだ。
態々俺の怒りに拍車を掛けるんだから。
「もうお前は黙ってろ!」
一喝すると、嘉佳は大人しくなった。

よし、とりあえず寝よ。


End・・・・・・・・・?


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KatzenGaruten 様
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