『 犬とネコ 』

叶&朱

朝起きたら・・・―――なんて作り話の中じゃ珍しくもない。
だが、実際こんなことが起きたら驚くだろう。

私と、叶が動物になってた・・・・・・なんて。

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「・・・朱、だよな・・・?」
そう聞いて来たのは、朱より少し大きな白い犬。
「そうだが、まさか・・・叶?!」
「ああ。しかし・・・なんでこんなことに・・・」
朱は自分を見ると、漆黒の毛並みを纏ったネコになっていた。
「“誰か”の呪いか?・・・」
強ち間違いじゃないことを、ふたり・・・2匹の頭を過ぎった。

「なぁ、朱。犬になっても刻印ってあるか?」
叶は素朴な疑問を、朱に胸というかお腹を見せながら尋ねた。
犬もネコも、人間のようにわかりやすい胸はない。
「・・・あるぞ。不思議なことに、十字架の部分だけ黒い毛だ」
そう、叶は全身白かと思いきや、胸(腹)の十字架だけは何故か
黒だった。

「じゃあ私はどうだ?」
朱も気になり、その柔らかい身体を叶に見せる。
「・・・朱。・・・朱も十字架の部分だけ白いぞ?」
2匹は、それぞれの色と十字架の色が、全く逆だった。
そのことが妙に可笑しくて、2匹は笑った。

「朱、あいつら呼び出せるか?」
「・・・いや、ネコの手じゃ文字が書けないから無理だろう」
「朱は妙に冷静だな」
「そうではない。ちょっと考えているんだ。
どうやったら叶とこの姿でも交われるのかを・・・」
「・・・そうだな」

「俺は朱がネコになっても惹かれるよ」
「叶・・・・・・」

End・・・・・・・・・?


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KatzenGaruten 様
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