赤07:赤ピーマン(モクバ&瀬人)


本日のランチメニューはスクランブル・スパゲティ。
どんなものかというと、パスタにスクランブルエッグを混ぜて、ついでにミルクソースを絡めたという、割と子供向けの一品である。
はっきり言って、この手の類は、オレは好きだぜィ。
流石にこの年(と言ってもまだ小学生)になってお子様ランチはないけど、なまじっかな高級料理よりはずっといいもんな。
高級レストランよりファミリーレストラン。
ついでに言うと、吉○家とか松○の牛丼とか、マク○ナルドのハンバーガーとかも結構好きだぜィ。
多分、兄サマは食べたこともないだろうけど…な。



フォークにパスタを絡めて、ツルツルツル…うん、美味い。流石、海馬家専属シェフの作る料理は大したものだぜィv。
ただし…
「モクバ、ピーマンも残すなよ?」
「うっ…兄サマ、見てた?」
珍しく兄サマも一緒のランチタイム。たまの休みの日くらいいいじゃない!と無理やり誘ったのはオレの方なんだけど…兄サマ目ざとすぎ!綺麗に避けてたピーマンの存在はバレバレらしい。
「だって、赤いピーマンなんて、グロくない?」
「…お前、緑も嫌いだろ?」
「…はい、そーです(汗っ)」
いつもなら、どーせ彩りに入ってるだけなんだから!と残すところなんだが、兄サマと一緒の食事ということで、家政婦頭の滝山が入れさせたに違いない!
何せ海馬家に仕えて○○年。あの剛三郎でさえ家のことでは一任させていたというツワモノなんだから!
「好き嫌いをしていると、大きくなれないぞ?」
「う…ん、それは判ってるけど…」
といいつつ、そういう兄サマは紅茶にカロリー○イトだけだったりするんだよな。
そんだけしか食べないで、こんなに背も高くなってるのを実際に見てるオレとしては、そういう台詞に信用性が皆無であることは当然だと思うぜぃ!
大体、折角のランチタイムになんでカロリー○イトなのさ!って思うんだけど…?



「まぁ、流石のモクバさまも瀬人さまとご一緒では好き嫌いもされませんのね」
飲み物のお代わりをとテーブルにやってきた滝山は、いつものニコニコとした笑みである。
その笑顔に ―― モクバが思いっきり嫌な顔をする。
こういうときが一番何かを企んでるときなんだよな。(←経験者は語るぜィ! byモクバ)
「モクバの好き嫌いはピーマンだけか? 他にもあるのか?」
…お願い兄サマ。これ以上聞かないで〜!
「そうですわね。まぁ程ほどに…でも瀬人様が仰っていただけますとモクバ様もお聞き入れくださいますから」
「そうか…」
「ええ、でも、それにはやはり、瀬人様もちゃんとお食べになってるところをお見せしていただけませんといけませんわね♪」
そういうなり…滝山は他のメイドに手配させて兄サマの前にもランチメニューを並べだした。
「瀬人様も、そんなサプリメントばかりでなくちゃんとお食事をなさってくださいませ。モクバさまにお手本を見せませんといけませんわ♪」
「う…。そ、そうか、仕方ないな」



兄弟揃って食べ物の好き嫌い克服中!
休日のランチタイムはいつもの倍以上の時間をかけるのは言うまでもない…。






Fin.

…海馬家筆頭家政婦頭の滝山さん。思いっきりオリキャラです。
イメージは…実は昨年TVでやっていた「大奥」のアノお方だったりするんですが…。
もしくは「家政婦は見た!」で行くかな?

社長は早くにお母さんを亡くしてるから、結構こういうお母さんタイプには弱いのよということで…
…これのどこがモクセトなんだ!という突っ込みはナシね。

2004.01.28.

DayBreak