Triangle


それは毎日多忙に追われているふたりが、たまたま同じ日に休みを取れたある日のこと・・・・・・。
龍也と正毅は、都内某所へとやって来ていた。

「龍也さん?・・・どうしてここに・・・」
「天、お前こそ・・・」
正毅と軽く酒を酌み交わし始めて数十分。
龍也は個室を出た瞬間、見知った顔を見つけた。
「そうだ、天。これから時間あるか?どうだ、一緒に飲まないか」
「あ、ええ。いいですけど・・・」

そうして、それぞれに秀いた部分を持ち合わせた端整な顔の男3人は飲み会を始めた。



「え〜っ!あの・・・組の若なんですか?話に聞いたことはあったんですけど」
初対面の正毅と天を、両者の顔見知りである龍也が紹介し、3人ともが同業であることを知る。
「俺も噂で聞いたことあるぞ。高科組を潰した男、ってな」
余裕のある含み笑いで笑うのは、この中での年長者・正毅。
「あ、あれは・・・」
天はいくら同業でも立場がまるで違い、またこのふたりが醸し出す雰囲気に慣れることも出来ず、慌ててしまう。
「惚れたオンナの為にやったんだよな?天」
「え、・・・はい、まあ。でも龍也さん、呉羽の前でオンナだなんて言わないでくださいよ?呉羽は怒ると怖いですから」
からかうように龍也が言うと、天はそれでも呉羽に惚れてますという顔を覗かせる。
「もしかして天の相手ってのは男なのか?」
「あ、はい。そうです」
「じゃあ俺たちは皆男の恋人がいるってわけだ」
正毅は新たな共通点を見つけて、そう言えば・・・と龍也も頷き、天も、正毅の相手のことを聞いて納得した。


「なんか、懐の大きな人ですね、正毅さんは」
普通の人間が既に酔いつぶれてもおかしくない量の酒を飲んでいる3人だが、ようやくちょっと酔い始めたか?というくらいだ。
「天、それを正毅さんに言ってみろ。違うと即答されるから」
疑問に思いながらも龍也の言う通りに告げると正毅は大笑いした。
「俺は何もかもがどうでもいいんだよ。龍也は勿論、天もだと思うがお前等は・・・極道の家に生まれていなかったとしても裏の世界で大成していただろう。だが俺は、家がそうだから,、今の俺がここに居る。別に未練もなければ、文句もないけどな。俺は流れに逆らわないことにしてるんだ」
人から見れば器が大きいだとか、人間が出来ていると、常に余裕のある人物に見られ、そう評価される正毅だが、本人に言わせれば“全てに関心がないだけだ”ということらしい。
関心がないということは全てにおいて満遍なく対することが出来るということ。
それが出来ることを出来ない人間から見れば、それはやはり凄いことだろう。



何時の間にか恋人の話へと話題は移り、そして避けては通れない話題へと入って行く。
その頃には、3人共が心地よく、あまり持ち合わせてはいない羞恥心を見事に捨て去っていた。
だからこそ、素面では言えない話が出来る―――。



「龍也、お前道具使ったことあるか?」
正毅が突然言い出したことに、一番驚いたのは天だった。
「いや、使ったことはないが・・・」
「天は?」
「そんなの使ったら呉羽に激怒されますよ。そもそもそんなモノに頼りたくはないですから」
「わかってないな、天。生身の雄がどれだけイイかってわからせる為には道具使うのが一番だろ?」
龍也にも天にも衝撃が走った。龍也は、そんな考え方もあるな。よし、試してみるか。とさっそく頭の中で考える。
天は、道具を使った後の呉羽の反応を先に想像してしまい、やっぱりムリだと思った。
「正毅さん、道具使ってどうだったんです?」
「ん?咲綺は俺のすることなら何でも受け入れるからな。結構よかったみたいだそ」


「えっ?好きな体位ですか?・・・そうですね・・・」
相手のどこが感じるだとか、どこでのエッチが燃えるとか。とにかく話題は尽きない。
「ウチの咲綺は騎乗位が大好きだそ」
正毅は楽しそうに、この場に咲綺がいたら真っ赤になって否定するだろうことをさらっと暴露する。
「正毅さん、それは正毅さんの好きな体位だろ?」
龍也はそれにツッコミを入れる。これまた楽しそうに。
「そうとも言うな。強い刺激が欲しいのに最初は自分で動けなくて戸惑ってる咲綺もいいが、我を忘れて腰を振る咲綺もいい。後で恥ずかしさのあまり真っ赤になるところなんて堪らないくらいだ」
「羨ましい・・・呉羽がもう少し積極的になってくれたらいいんですけど」
天は正毅と龍也に比べ、相手に振り回されている感がある。
「俺は正常位だな。克己のイク顔が一番よく見える」
「龍也は明け方まで、って感じだな。克己さんは医者だろ?大丈夫か」
「流石にそれは怒らせそうだから、声が嗄れ始めたら制御するようにはしてる」
龍也らしい、と思いながら今度は天へと目を向ける。
「「ところで、天はどうなんだ?」」
正毅と龍也にそう聞かれ、答えないわけにはいかない。
「・・・そうですね。呉羽の綺麗な背中が見える背後位とかが・・・」
「克己は背中だけじゃなく肌が綺麗だぞ。滑らかで手触りがいいんだ」
「それなら咲綺もだ。吸い付くような肌って言葉は咲綺の為にあるようなものだからな」

その後も話は益々過激さを増してゆき、そして静かに夜は更けて行くのであった。

End

Free Talk
皐月: Triangle、楽しんでいただけましたか?
浅葱: 攻3人の飲み会でしたね。なかなかシュールな会話で…
皐月: チャットでも話の内容は盛り上がったし、書くのもとても楽しかったです。
浅葱: 中でも、実は天が龍也より年上って言うのが驚きでしたね!
皐月: あ、そのネタを出すと私が年齢計算せずに話を書いていたことがバレてしまうんですけど・・・?(笑)
浅葱: いえいえ…私が大卒直後の若造に組を任せてるっていうのも問題だと…(笑)
皐月: そうは全く見えない(思えない)龍也ですけどね。
浅葱: あはは…年の話は墓穴をふか〜く掘りそうですね(笑)。しかし、正毅さんは大人ですよね。
皐月: そうですか?ちなみに似たキャラは魁だと思ってます。興味のあること以外はどうでもいい所とか。
浅葱: あ、成程。それは言えてますね。ちなみに2人とも、興味があるのは…
皐月: 恋人のことだけですね♪
浅葱: そう! それに始まって、それに尽きる! 世の中、それで周ってるって感じで!
皐月: 愛こそすべて、ですか? 『お腹一杯にはならないぞ』(現実主義者代表・佐伯あざみ)
浅葱: 確かに…でも咲綺は料理もOKですものね。あ、それを言ったら呉羽もですね。
皐月: そうです!咲綺は日本食だけ。呉羽は洋食もOK。・・・そう言えば皇紀と裕紀も得意です。克己は・・・?
浅葱: 切るのは(←特に強調!)得意ですよ。お魚を下ろしたり、お肉を切ったりとかはね。仕事柄、似た様な事してますから(笑)。でも、火が使えません。
皐月: じゃあ得意料理は“刺身”とか?(笑)
浅葱: 飾り切りなんか芸術並です♪ でも…それって料理って言います?
皐月: どうでしょう?・・・実は私、刺身食べれませんからねぇ。魚は火を通さないと×。
浅葱: あら〜それは…。ま、克己の場合は「料理される方」ということで(苦笑)。
皐月: あははっ!そうですね。ここから何処かに繋がっているページでも・・・?
浅葱: そうそう!やっぱり美味しく頂かれちゃったりして?
皐月: 龍也はかなりご満悦vvですね♪
浅葱: なんだかんだと言っても、素材との相性はバッチシみたいですからねv
皐月: 素材・・・!(笑)余すことなく料理しないと“終わり”(ゴチソウサマ)は来ませんね?
浅葱: そうですね、そして知らないことがあるのは気に入らない龍也ですから、まだまだ挑戦は続く…とか?
皐月: それに克己も付き合わされるんですね。まさに運命共同体?(笑)
浅葱: でも、克己も満更ではないでしょう。じゃなかったら同棲しませんって。やっぱり「愛」ですねv
皐月: 確かに。さて、次は・・・
浅葱: 当事者の貴重なご意見もさることながら、次回は第三者からのご意見…ですか?
皐月: そうですね〜。侮れない方々の会話を楽しんでいただきましょう!
浅葱: 侮れない…確かに。では、次回も…
皐月&浅葱: よろしくお願いしますvv
(読者様へヒント! 「Triangle」がホントに終りか試してくださいね。もしかしたらヒミツの扉が…)


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